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ソーセージ
ドイツにおけるソーセージ(Wurst)の地位は、
日本におけるそれとはだいぶ異なります。
ドイツは「ソーセージ大国」と思われるほどよく食べられていますし、
その種類1500は下らないと言われます。
レストランでナイフとフォークを使って食べられることは稀で、
やはり屋台で焼きたて・茹でたてを買いその場で立ち食いするのが
醍醐味であると思います。
しかし2000年11月末にドイツで狂牛病(BSE)に感染した牛が発見されてから、
一時期パニックが起こりました。
当然ソーセージをはじめとする肉料理への影響も深刻化しましたが、
結局みんなが大好きなソーセージ、今では心配する声も遠くなり、
大量に消費されています。
年間食肉の全消費量は約500万トンで、そのうち約半分の
250万トンがソーセージその他の加工品として消費されています。
国民一人当たりに換算すると約30,1kgにもなります。
ソーセージの歴史
食肉加工の歴史は大変古く、西欧では3000年前から
すでにハムに類する食肉の加工が行われていたとされている。
ソーセージはギリシャ時代からある加工食品で、その最も古い種類は
血のソーセージ、つまりドイツでブルートヴルスト(Blutwurst)と
呼ばれているものである。
古代ギリシャ人はこのソーセージを焼いて食べていたようだ。
紀元前700年、ギリシャの詩人ホーマーの記したオデッセーの一節に
「敵を負かした勇者よ!一番よく焼けたソーセージを選び給え」
というのが文字で記された一番古いものだと一般に言われている。
ローマ時代には種類も増え、しかも焼くだけでなく、茹でるものも現れる。
当時の料理書にもソーセージの作り方が載っており、細かい挽き肉に胡椒、
キュンメル、松の実、月桂樹の葉、パセリ、それにワインを加えた
ローマ特有の魚で作った調味料を入れるとある。
根っからのソーセージ好きのドイツ人には
【ソーセージ食らい Wurstfresser】や
【ソーセージ中毒 Wurstvergiftung】というあだ名があるほどで、
ゲルマン時代から食されていたが、ヴルスト(Wurst)という言葉そのものが
生まれたのは12世紀頃であり、本来は腸に肉を詰める際にねじったり、
裏返したりする作業を意味していたらしい。
なお、14世紀半ばにヴュルツブルクの大司教のコックであった
ケーニヒによる最初のドイツ語による料理書には、
Hirnwurst(脳みそのソーセージ) ・ Blutwurst ・ Leberwurst(レバーソーセージ) ・
Bratwurst(グリル用ソーセージ)の4種類が挙げられている。
おそらくこれがドイツのソーセージの原型と言えるだろう。
今日では大部分が大量生産され、肉屋はもちろんスーパーでも売られているが、
昔はクリスマスが近づくと家で飼っていた豚を近所の肉屋に持ち込んで
ソーセージやハムにしてもらっていた。
1頭の豚を肉として食べる部分はもちろん、頭から足の先まで、血も含めて利用し、
胃腸はすべてケーシングになるのであるから、
ソーセージは肉の利用法としては完璧なものである。
ソーセージとは?
ソーセージの同類として、ハムやベーコンがあるがそれぞれの違いは
何であろうか。
一言で定義づけるのは難しいが大ざっぱにまとめると、
○ベーコン…塩漬けした豚肉をそのまま燻製したもの
○ハ ム…塩漬けした豚肉を燻製・ボイルしたもの
○ソーセージ…塩漬けした肉を挽き肉にして練り合わせたもの
と分けることができる。
(ただし、骨付きハムや生ハムはボイル工程は行わないし、
このカテゴリーにあてはまらない製品もある)
また、ソーセージと言うとウィンナーが思い浮かぶが、両者の違いは
あるのだろうか。
上記のように、食肉加工品の大きな分類には「ソーセージ」、「ハム」、
「ベーコン」といったものがあり、
『ウィンナー』はその何百種類とあるソーセージのひとつである。
ウィンナーは豚肉と牛肉を塩漬けしたものに香辛料を加えて練り合わせ、
ケーシングに充てんしたあと、燻製・ボイルしたソーセージで、
その名のとおりオーストリアのウィーンが発祥とされる世界的にも
最もポピュラーなソーセージと言える。
余談
ソーセージというと種類も様々だが、その長さや太さもいろいろである。
小指くらいのものもあれば、お皿からはみ出るほど長いものや、
ハム並みに太いものまである。
しかし、世界一長いソーセージはどのくらいなのだろうか??
そこで
ギネスブックのホームページを調べてみると…
公に知られた最も長く連続したソーセージはM&M Meat Shops社によって作られた
46.3km (28,77マイル)!! だということだ。
ソーセージの種類
最初に述べたとおりソーセージの種類は1500以上と言われ、
呼び方も地域により、あるいはどういう時に何と一緒に食べるかで
様々に異なっている場合もある。
しかし、一般的に次のように分類することができる。
●ゆでソーセージ(Bruehwurst)
原料は豚肉・牛・仔牛で、腸詰めにし成形したあと80度の湯で茹でる
(=bruehen)ためこの名がついている。
茹でる前に燻製するものもある。
種類は多いが、代表的なものに次のものがある。
○フランクフルター・ヴルスト(Frankfurter Wurst)
日本でもおなじみのいわゆるフランクフルト・ソーセージで、
豚肉を細かく挽いて豚の小腸に詰め、燻製をかけたソーセージ。
熱湯で温め、ポテトサラダやザワークラウトを添え、マスタードをつけて食べる。
スープの中に入っていることもある。
一口かじると想像以上にパリッとしていて、次に肉汁がジュワッと広がり、
その美味しさにペロッとたいらげてしまう。
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○ミュンヒナー・ヴァイスヴルスト(Muenchener Weisswurst)
主に仔牛肉を使った白いソーセージで香草を混ぜる。
時間がたつと味が落ちるため、作りたてを直前にゆでて食べるのが習慣で、
本場ミュンヘンには「ヴァイスヴルストは12時の音を聞いてはならない」
という格言があるほどである。
(観光客相手のレストランでは一日中食べることができるが…)
皮は食べず、少し甘味のあるマスタードと食べる。
やわらかな舌触りと独特の風味は好き嫌いが分かれるが、ファンも多い。
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○ウィンナー(Wiener)
日本でウィンナー・ソーセージとして有名。
細かく切った豚の赤身肉を羊の腸に詰め、燻製してから茹でたもの。
「ソーセージとは?」のところで、ウィンナーはウィーンが発祥の地だと書いたが、
もともと1805年にフランクフルトのソーセージ職人がウィーンで
フランクフルト・ソーセージを紹介したところ好評を得たので、
その後もうすこし食べやすいようにとこぶりに作られたのがこのウィンナー。
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○ボックヴルスト(Bockwurst)
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フランクフルターより粗めに挽いた豚肉を使い、
北の地方ではニンニクを入れるなど、
地方によって様々なものがある。
食べ方はフランクフルターと同じだが、食感はすこし柔らかめ。
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○ビーアヴルスト(Bierwurst)
原料は細かく切った牛肉に脂肪を混ぜ、粒芥子、ガーリックを加える。
サラミに似ているが、サラミよりやわらかい。
文字通りビールに合う。
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●ドライソーセージ(Rohwurst)
Dauerwurstとも言われる保存用のドライソーセージ。
筋を取り除いた豚肉に脂肪少々と牛肉を混ぜ、
腸詰めにした後で冷燻して乾燥させる。
キプロス島の古都サラミスが発祥地と言われるサラミソーセージが代表。
生ハム(Katenschinken)やベーコン(Speck)もこの種類に属する。
○メットヴルスト(Mettwurst)
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Mettは脂肪のない豚の挽き肉を指す。
サラミより水分が多いが、3週間から1ヶ月保存できる。
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○ラントイェーガー(Landjaeger)
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豚肉で作る。
徹底的に乾燥させ、平らにつぶしたソーセージで、
最近では使われないが、昔は農夫や猟師持ち歩いた。
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●調理ソーセージ(Kochwurst)
腸詰めにしたものを茹でるか、あるいはそれを冷やしてから冷燻したもの。
○レバーヴルスト(Leberwurst)
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日本でレバーペーストと呼ばれているもの。
良質の豚または牛のレバーと仔牛肉または豚肉をペースト状にすりつぶし、
豚の腸に詰めて弱火で茹でる。
朝食などによくパンとともに食べられる。
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○ブルートヴルスト(Blutwurst)
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主として豚の血(時には牛または子牛の血)、豚肉、背脂を使うが、
血のみで作るものもある。
くせがある。
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○ツンゲンヴルスト(Zungenwurst)
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ブルートヴルストの一種だが、肉の代わりに舌(Zunge)を使ったもので、
切り口に血の黒と舌のピンク、脂肪の白が見える美しいソーセージ。
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●焼きソーセージ(Bratwurst)
細かい豚の挽き肉を様々に味付けして作り、グリルして食べる。
地方によってそれぞれ異なるが、どこの町でも広場や街角、
また祭りや様々な催しの際に屋台で食べることができる。
ソーセージの焼ける匂いが辺りに漂って思わずふらふらっと近寄ってしまう。
ケチャップとカラシ、または小さな白パン(Broetchen)とともに売られている。
ごく日常的な食べ物。
○チューリンガー・ヴルスト(Thueringer Wurst)
いちばんポピュラーな焼きソーセージ。
ドイツのソーセージと聞いてまず想像するソーセージ。
あまりにも有名で人気があるため現在は
ドイツ全国どこででも食べることができるが、
本場で食べるものはやっぱりひと味もふた味も上をいっている。
白パンにはさんで食べるのが一般的で、好みでケチャップ・マスタードを加える。
ドイツに来たら必ず食べてほしいソーセージ。
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○ニュルンベルガー・ヴュルストヒェン(Nuernberger Wurstchen)
ドイツのソーセージの中でもかなり
小さく細い(手の指くらい)ソーセージだが、味は抜群。
日本人の胃袋に合う、というか何本でも食べたくなるソーセージ。
ニュルンベルクに行くとそこら中に屋台があり、
炭火などでこんがりと焼いているところも多い。
このソーセージの場合、パンに3本挟まって売られている。専門店もある。
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○カレーブルスト(Currywurst)
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ドイツ人独特の発想のソーセージ。
ドイツでカレーライスは見かけないが、カレーソーセージは有名である。
といってもソーセージの中にカレー粉などが混ぜられているわけではない。
注文すると、1本の太長いソーセージを機械でダダダダダダッと
1cm幅の輪切りにし、その上にカレーソース、カレーパウダーをかけたもの。
単純だけど、寒い時などに屋台の前で出来たてを食べるとドイツを感じることができる。
ベルリンとハンブルクでカレーブルストの本家争いがあるらしい。
☆カレーブルストが登場したので、ドイツの有名歌手Herbert Groenemeyerによる
カレーソーセージの歌の歌詞をのせてみる。
カレーソーセージ
町に行って、
何でお腹をいっぱいにするのか?
カレーソーセージ。
シフト明けの身に、
もっと美味いものがあるっていうのか、
カレーソーセージよりも。
フライドポテトもつけよう。
よし、それじゃ2本目の
カレーソーセージが必要だ。
ちゃんとしたもの、
歯ごたえのあるもの、
それはカレーソーセージだ。
Willy、どうだい、
もう一杯ビールを飲むかい、
カレーソーセージを肴に?
カレーソーセージはスパイシーだ、
だからいくらでも飲めるんだ、
カレーソーセージだと!
そうすると、本当に酔っぱらって、
ふらふらになっちゃうんだ、
カレーソーセージのせいで。
そして家に帰ったら、においがぷんぷん、
カレーソーセージのね。
シャツにもジャケットにも、
おいおい、なんだ・・・
みんなカレーソーセージだらけだ!
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